屋根材の種類

洋瓦とは?その種類やメンテナンス方法について解説

洋瓦

 

瓦屋根の中には「洋瓦」と言われる瓦があります。

この洋瓦は、文字通り海外で使われている瓦で、その形状や原料には種類かあります。

現在では、国内でも多く使用されており、生産もされています。

そんな人気がでている洋瓦ですが、実際にはどのような瓦なのでしょうか?

ここでは、「洋瓦の種類やメンテナンス方法」などについて紹介していきます。

洋瓦の形状

 

次に洋瓦の主な形状を紹介します。

大きく分けて「S型、F型、M型」の3つの形状があり、それぞれ特徴が異なります。

 

S形瓦

S型瓦

 

S形瓦は断面がS字になっている洋瓦です。

Spanishの頭文字を取ってS形瓦と言われております。

丸みのあるデザインが立体感を演出し、高級感のある仕上がりになります。

また、S字のふくらみにより空気層が生まれる為、通気性や断熱性の高い瓦です。

 

F形瓦

 

F形瓦は洋瓦の代表的な形状で、最も流通数の洋瓦です。

Flatの頭文字を取ってF形瓦と言われております。

その名の通り、凹凸が少ない平坦な形状をしている為、平板瓦とも呼ばれています。

万能的なデザインで、洋風住宅だけでなく和風住宅にも使用されることがあります。

太陽光パネルに対応しているという特徴もあります。

 

M形瓦

M型瓦屋根

 

M形瓦は断面がM字になっている洋瓦です。

S形瓦に比べて凹凸が小さく、波形瓦やふた山瓦とも呼ばれています。

洋瓦の中でも比較的軽量で仕上げることが出来る形状です。

 

洋瓦の主原料とは

 

洋瓦に使用される主原料は主に4種類です。

主原料により耐久性やメンテナンス時期などが変わりますので注意してください。

 

粘土瓦

粘土瓦

 

粘土を高温で焼くことで作られる瓦です。耐久性が非常に高く、40~50年ほど持つといわれております。

塗装の必要が無くメンテナンスフリーの瓦です。

 

セメント瓦、モニエル瓦

モ二エル瓦

 

セメントを固めて作られる瓦が「セメント瓦」で、軟化コンクリートで作られる瓦が「コンクリートまたはモ二エル瓦」です。

どちらも、10~20年に1度は再塗装のメンテナンスが必要です。

現在では、この原料による瓦はほとんど生産されていません。

 

金属瓦

金属洋瓦

 

昨今では金属製の瓦も製造されています。

軽量且つ瓦の風合いを持つ屋根材で、人気の高まっている瓦です。

一般的な金属屋根同様、約20年に1度の塗装メンテナンスが必要です。

 

洋瓦のメンテナンス費用とは

 

洋瓦のメンテナンス必要なのは瓦塗装のメンテナンスだけではありません。

ここからは、洋瓦屋根にまつわる様々なメンテナンス方法について紹介していきます。

 

漆喰補修

漆喰補修

 

洋瓦屋根は棟と屋根面の隙間などを埋めるために漆喰が使用されます。主に、金属以外の洋瓦が対象です。

漆喰は経年と共に劣化して落ちたりする為、補修や詰め直しが必要になります。

 

瓦のずれ、割れ

瓦のずれ

 

瓦は漆喰の劣化や、地震などの揺れが影響して部分的にずれや割れてしまうことがあります。

ずれを放っておくと雨漏れの原因になる為、補修する必要があります。

瓦が割れてしまった場合は、部分的に瓦を交換することが出来ます。

 

塗装

 

主原料がセメント・モ二エルや金属の場合は定期的に塗装のメンテナンスが必要です。

使用する塗料により費用が前後するので注意してください。

 

葺き直し

葺き直し

 

粘土瓦など瓦自体はメンテナンスが不要の場合があります。

しかし、瓦の下に施工されている防水シートや、野地板などの寿命は30年ほどとされており、メンテナンスが必要です。

その際、既存の瓦を降ろして下地メンテナンスを行い、改めて既存の瓦を葺き直すという方法があります。

瓦の種類によっては葺き直しが出来ない場合があるので注意してください。

 

葺き替え

葺き替え

 

全面的に瓦の劣化が激しい場合は葺き替えが必要です。

既存の瓦の撤去処分費などが必要となりますが、下地から瓦まで全て新しくすることが出来ます。

 

最後に

 

洋瓦は見た目もお洒落で耐久性も高く非常に人気のある屋根材です。

素材、形状と様々な種類があり、それぞれ耐久性もメンテナンス方法も違います。

新しく導入する場合は、現在では「粘土瓦」か「金属瓦」の2択になります。

それぞれメリット・デメリットを比較してご検討ください。

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